家の中で血まみれで発見されました。



ナイフのようなもので心臓部分を何度も、何度も刺されていました。



刃物は発見されず、髪の毛や指紋、なにも現場には残されていなかったそうです。



結局、犯人は見つかりませんでした。



それから少したち、お葬式がありました。



身内と友人だけのこじんまりしたものでした。



彼の顔は綺麗でした。



儚そうで美しく、見とれてしまうほどに。



その場のほとんどの人が泣いていました。



私は、なぜ泣いているのかわかりませんでした。



現実を受け入れるには確かに時間はありました。



でも、そんなにはやく現実を受け入れれるものでしょうか。



「あの…。」