初恋。


「‥ったく。何よあの子。」



イライラを募らせながらも、感情を抑えて自分の席へドサッと座った。


すると、誰かがポンポンと私の肩を叩く。

くるりと振り向くと、そこには笑顔を浮かべた女の子。



「初めまして!!
うち、倉本玲美って言うねん。
名前なんていうん??」


急に話かけられ、ちょっと戸惑ったが、


「あっ、えっと‥あたしは未空!!
久城未空っていうんだ。」


と、少し笑って言った。



「へ~、可愛い名前やなっ!!
未空って呼んでもかまん??」



頭を横に傾け、後れ毛髪をフワッと揺らす。


私は"もちろん"と答え、


「じゃあー‥何て呼べばいい??」



と、玲美に聞く。


「ん??うち??
普通にレミでかまんよ~。」


そう言うと、レミは優しく笑い、こぶしを前へ突き出した。

なので私も、



「じゃ、よろしく~♪レミっ!!」


そう言い、レミのこぶしへ自分のこぶしを軽くぶつけた。