「つーか、もう好きな奴いんなら

それもう必要ねぇだろ

聞いた感じ、お前ら両想いっぽいし」



「だよな…」



もしいまこの香水を使ったら

橘との関係が

今より近づいたりするのだろうか

向こうから今度こそ告白とか…?



「なにニヤニヤしてんだよ、春馬」



「いっ、いや何でもねぇよっ!」




俺はそーっと自分のバッグに

その惚れ香水をしまった


きっとこれから

一生使うことはないだろう