暑い日が続く中、まだ夜は、涼しいくらいの季節。
いつものアレが、僕を襲った。
気付けば、僕とあいにとって、いつもの場所。と、呼べる公園に来ていた。
最近、二人で会う場所。
僕の家と、あいの家の中間地点にある、小さな公園。
「どうしたの?」
と、笑って聞いてくるあい。
何も答えずにいると、次は、心配そうに聞いてくる、あいがいた。
それでも、何か言葉を発しようもなら、涙が溢れるくらい、精神的に落ちていて、何も言わず、ベンチへ座る。
すると、あいが腰もとを突いてきた。
こちょこちょ。と呼べばいいのか、擽(くすぐ)られるのに弱い僕は、体をくねらせ、言葉にならない声を、出してしまった。
あいが笑うから、つい笑って、この野郎。とだけ、言った。
再度、どうした?と聞いてくるあいに、言葉を失う。
そんな僕を見てか、また擽るぞ。と言うあいだったが、ゴメン。と静かに言った僕は、下を向いていた。
「地面が好きなの?」
笑いながら聞いてくるあいに、うん。としか言えなかった。
困らせているのは、分かってる。
だけど、本当に嫌なことばかりで、ただ、誰かに、会いたかった。
夜の公園が、虫の声達を響かせ、少しだけブランコが風に揺れている。
ベンチに座った二人を、夏の虫…。
蚊が、何度も襲ってくる。
たまらず、痒くなり腕をポリポリ掻いた。
あいが、突然立ち上がり、近くに落ちてある棒を持って、僕から見えないところで、何かを書き出した。
座って、何かを書いているあいに興味も無く、ただ僕は、ベンチで下を向いていた。
そんな僕を気にもせず、鼻唄を口づさみながら、何かをひたすら書いている。
再び席に着いたあいは、僕の頭を優しく撫でてきた。
僕は、その行為に、自然と涙が溢れて、声を出して泣いていた。
初めてあいに、涙を見せた時。
抱きつく感じでは無く、寄り添うようにして、あいの肩を借りて涙した。
「ゴメン。ゴメンね…。」
いいよ。って言葉が耳に入ってきて、少しだけ落ち着いた。
鼻を煤(すす)る音だけが、公園の静寂さを物語っている。
泣き声が聞こえなくなるまで、僕の頭は小さな手で包まれた。
「ゴメン。大丈夫。」
涙の訳も話さぬまま、それでも、いいよ。と、笑って言ってくれるあいが、そこにいた。
いつものアレが、僕を襲った。
気付けば、僕とあいにとって、いつもの場所。と、呼べる公園に来ていた。
最近、二人で会う場所。
僕の家と、あいの家の中間地点にある、小さな公園。
「どうしたの?」
と、笑って聞いてくるあい。
何も答えずにいると、次は、心配そうに聞いてくる、あいがいた。
それでも、何か言葉を発しようもなら、涙が溢れるくらい、精神的に落ちていて、何も言わず、ベンチへ座る。
すると、あいが腰もとを突いてきた。
こちょこちょ。と呼べばいいのか、擽(くすぐ)られるのに弱い僕は、体をくねらせ、言葉にならない声を、出してしまった。
あいが笑うから、つい笑って、この野郎。とだけ、言った。
再度、どうした?と聞いてくるあいに、言葉を失う。
そんな僕を見てか、また擽るぞ。と言うあいだったが、ゴメン。と静かに言った僕は、下を向いていた。
「地面が好きなの?」
笑いながら聞いてくるあいに、うん。としか言えなかった。
困らせているのは、分かってる。
だけど、本当に嫌なことばかりで、ただ、誰かに、会いたかった。
夜の公園が、虫の声達を響かせ、少しだけブランコが風に揺れている。
ベンチに座った二人を、夏の虫…。
蚊が、何度も襲ってくる。
たまらず、痒くなり腕をポリポリ掻いた。
あいが、突然立ち上がり、近くに落ちてある棒を持って、僕から見えないところで、何かを書き出した。
座って、何かを書いているあいに興味も無く、ただ僕は、ベンチで下を向いていた。
そんな僕を気にもせず、鼻唄を口づさみながら、何かをひたすら書いている。
再び席に着いたあいは、僕の頭を優しく撫でてきた。
僕は、その行為に、自然と涙が溢れて、声を出して泣いていた。
初めてあいに、涙を見せた時。
抱きつく感じでは無く、寄り添うようにして、あいの肩を借りて涙した。
「ゴメン。ゴメンね…。」
いいよ。って言葉が耳に入ってきて、少しだけ落ち着いた。
鼻を煤(すす)る音だけが、公園の静寂さを物語っている。
泣き声が聞こえなくなるまで、僕の頭は小さな手で包まれた。
「ゴメン。大丈夫。」
涙の訳も話さぬまま、それでも、いいよ。と、笑って言ってくれるあいが、そこにいた。

