思い出す。あの時の優の酷く焦った表情をそうさせた私がいけない。けど………そうしないと優は私と関わらないですむから…。もう決めたのもう君とは遊ばないって。傷つけた私がまたいたらきっと……きっと。

「ひーよりちゃん、何暗い顔してんの??」

下を俯いて、夕影陽依は先程の出来事で瞬とした表情でドッジボールの試合に参加していた。突然の幼馴染の再会にやり取りの後で陽依は彼を拒絶した。下を俯いていた陽依の頬を突いてくる少女がいた。親しみのある笑みを浮かべて頬を軽く摘まむ。

「ゆ、由紀ちゃん…。」

「なーに、オバケみた様な顔になってるよ!!」

陽依と由紀よ呼ばれたその少女はドッジボールがメインに飛んでるコートにいず。コートの端っこにいた。元々から陽依は保健委員を務めている為端っこにいた方が怪我人が出た時に対処しやすいと理由で先生からも黙認されていた。陽依は首元まで閉じていたジャージのファスナーを首が見える程度まで下げてから試合の経過をひたすら見る。

「そういえば陽依さっき隣クラスの屋櫻君と揉めてたよね??」

「え、え?!…由紀ちゃん見てたの??」

「トイレから出た時に声掛けようとしてたけど」

「あ、ごめん……。」

「で??屋櫻君とは何話してたの??」

「うん??………ちょっとね………」

「へー、!!!?!陽依危ないッ!!」

「え??」

バン!!馴染みのない重さが陽依の頭に強くぶつかった。振り替えようとした時に運悪くボールが当たったのだ。頭を強くぶつかった反動で陽依の身体が足元が揺れて、崩してしまった。綺麗なツインテールのが揺らりと上から下へと落下する。ドサッと陽依は倒れた。

「陽依!!ひより!!」

段々暗くなって、意識は手を放していきそうなのに……由紀ちゃんの声が…遠くに。どうしよう身体が動かない………………。

「陽依!!!」

あれ、気の所為だよね………。優の声が聞こえる。さっきは酷い事言ったのに優が来る分けないじゃん…………。


ごめんね、優………。