運命の作り方



驚いて天使様の顔を思わず眺めると、天使様は照れたように笑われる。


「あたしの、今日の課題なの。
貴方の願いを叶えるっていう課題」


天使様は再度、飴玉を僕に差し出す。


「だから……食べて、欲しい。
貴方がこれを食べてくれたら、縁の大天使のあたしが、責任を持って、貴方の願いを叶えるから」



何故だか分からないけれど、この天使様をすごく信頼してしまって。


全てを委ねられるような気がして。





僕はその後すぐ、ずっと食べるのを拒否して来た、白い飴玉を、口に入れたのだった。