「もうすぐやなぁ、赤ちゃん生まれるの」 陽は、嬉しそうに母のお腹を撫でながら言う。 これは、最近の陽の流行りだった。 とにかく、楽しみで仕方ないのだ。 自分が「お姉ちゃん」になること。 「赤ちゃん」が自分の身近に現れることが。