小児病棟

「正哉君、他に誰か捕まえた?」

「いや、お前が最初だよ」

「くっそー!」

慶一は、頭を抱え悔しさをあらわにした。ようやく一人捕まえ、俄然元気のでてきた正哉は、慶一の手を引き

「ようし! あっちのほうに行ってみるか」

と、再び捜査すべく通路を進んでいく。

「やはり、こっちにはいなそうだなあ……」

駆け足で通路を一回りした正哉は、再び第八病棟の前へとたどり着いた。すると、さきほど声をかけてきた車椅子の男性が通路に出てきていた。男性は、正哉を見つけると、さきほど同様にっこりとほほ笑んだ。