「そうだなあ……たとえば、床をほふく前進して突破するっつーのは、どうだ?」
悟は、そう言って正哉のベッドにうつぶせになり、シーツにしわを作りながら、ほふく前進の真似をした。

「ばーか! そんなことしたら、モロあやしいっつーの」

しかし、正哉はすかさず悟を窘(たしな)める。

「そうだよなあ……どうすっかなあ……」

悟はシーツにあぐらをかき、再び腕組みをした。