小児病棟

「あ! お母さん!」

「つとむ……」

母親は、肩から力が抜けたようにつぶやいた。そんな母の気持ちなど知る由もないつとむは、正哉達に

「つとむ、今度はあっち行こうか!」

と手招きされると、にっこりとほほえんで正哉達を見たあと振り向いて

「お母さん、ちょっと、向こうで遊んでくる!」

と言い残し、一緒に病室を出て行った。