「確かに、絶対、看護婦さんに見つかっちゃうよ……」

正哉の問いかけに、裕二もうなづいて悟を見た。

「うーん、それもそうだな……」

悟は腕組みをして再びベッドにしゃがみこんだ。

――これで悟が考えを改めてくれれば、しめたもんだ……

と、正哉は内心ほくそえみながら、悟の様子をうかがう。しかし、そんな正哉の一縷の望みを知ってか知らずか、悟はしばらく腕組みをしたあと

「よし! じゃあ、作戦を練ろう!」

と提案、正哉の思惑はもろくも崩れ去った。