小児病棟

「どうした? こんな時間に」

「いや、僕、あそこの病室なんです。ちょっと見たら北川さんがいたから……」

「へえ、うれしいな、それで会いにきてくれたんだ」

北川さんは、そう言って笑顔になった。

「うん……なんとなく、ね……」

正哉は、軽く照れ笑いを浮かべた。

「ちょっと、外に出てみようか、正哉」

北川さんは、そう言うと車椅子をこぎだした。
正哉は、黙ってその後ろをついてゆく。