午前8時
携帯のアラームが鳴る。
いつもの音がどこか遠くで聞こえ、違和感を感じるも気にせず枕元に手を伸ばす。
ない。
右に左に上に下。
どこに手を伸ばしても、それらしき物には当たらない。充電器に繋がっているはずなので、ベッドの縁を擦りコードを探す。
やはりない。
それから導きだす選択肢は…
まず、手が当たらないだけで近くにある。
そしてから、布団のなかにある。
最後に、ベッドの下。
最後が一番最悪なパターンである。
ロフトベッドを使用している向日葵にとって、ベッドの下に物が落ちるのは大変不愉快な事だ。
ロフトベッドと言ってもそんなに高さは無いのだが、その中途半端な高さは、もう子供とは言えない向日葵には低すぎ、腰を屈める…と言うよりもハイハイをしなくては入れない。
しかも、ベッドの下には荷物があり
荷物と言えば聞こえは良いが、実際のところはすごい有り様である。
『あぁああ……』
呻き声に似た、溜め息のようなもの
で気合い(?)を入れた向日葵は
のっそりのっそりと二段しかないハシゴを降りる。大変面倒である。
『うぅ、うっ…』
屈みこみ、ベッドの下を見回す。
あった。
が、深い。とても奥の方だ。
壁と荷物の入った段ボールの間。
横着をして、いつか買った全く役に立たないマジックハンドで引き寄せようとする。
……役に立たない。
向日葵は覚悟を決め、ホコリを被りながら荷物を掻き分ける。もう少しで届きそうだ。意を決して、近くにあった段ボールに力をかけ
『っう、っづああああ!』
届いたかと思った右手はベッドの裏にぶつけ、左手は何が入っているか分からない段ボールの中。
『ああああああ!もう!』
イライラしながら左手を抜こうとすると
固く、冷たい感触。
刃物……鏡などだろうか。
割れていないだろうかと、恐る恐る覗く。
携帯のアラームが鳴る。
いつもの音がどこか遠くで聞こえ、違和感を感じるも気にせず枕元に手を伸ばす。
ない。
右に左に上に下。
どこに手を伸ばしても、それらしき物には当たらない。充電器に繋がっているはずなので、ベッドの縁を擦りコードを探す。
やはりない。
それから導きだす選択肢は…
まず、手が当たらないだけで近くにある。
そしてから、布団のなかにある。
最後に、ベッドの下。
最後が一番最悪なパターンである。
ロフトベッドを使用している向日葵にとって、ベッドの下に物が落ちるのは大変不愉快な事だ。
ロフトベッドと言ってもそんなに高さは無いのだが、その中途半端な高さは、もう子供とは言えない向日葵には低すぎ、腰を屈める…と言うよりもハイハイをしなくては入れない。
しかも、ベッドの下には荷物があり
荷物と言えば聞こえは良いが、実際のところはすごい有り様である。
『あぁああ……』
呻き声に似た、溜め息のようなもの
で気合い(?)を入れた向日葵は
のっそりのっそりと二段しかないハシゴを降りる。大変面倒である。
『うぅ、うっ…』
屈みこみ、ベッドの下を見回す。
あった。
が、深い。とても奥の方だ。
壁と荷物の入った段ボールの間。
横着をして、いつか買った全く役に立たないマジックハンドで引き寄せようとする。
……役に立たない。
向日葵は覚悟を決め、ホコリを被りながら荷物を掻き分ける。もう少しで届きそうだ。意を決して、近くにあった段ボールに力をかけ
『っう、っづああああ!』
届いたかと思った右手はベッドの裏にぶつけ、左手は何が入っているか分からない段ボールの中。
『ああああああ!もう!』
イライラしながら左手を抜こうとすると
固く、冷たい感触。
刃物……鏡などだろうか。
割れていないだろうかと、恐る恐る覗く。

