「入るよー?」


朝ごはんを作り終えても拓馬が起きてこない午前七時。

仕事で早い時はなんとか起きているが、元々朝があんまり得意ではないのだ。八時には家を出なくてはいけない彼が七時になっても起きてこない日は、私が起こすことになる。

一応ノックをして部屋に入ると、脱ぎ散らかした服と開きっぱなしのパソコンの奥に、すやすや眠る拓馬の姿。

最近起こすことがなかったから、部屋に入るのも二週間ぶりくらいかもしれない。とても汚い。


「起きてー、七時だよ。」

「んー。」


服を跨いでベッドの傍に行き、体を軽く叩く。なかなか起きない。


「たーくーまー。朝だよ、もう七時だよ。」

「んー、わかっとる。」