ことり公園。

 ふたりでブランコに腰を落とす。


 微かな揺れに合わせて、錆びた鉄の鎖がキイ、と音を立てた。


 鈴原を見れば、少し緊張して強張った顔が、オレンジ色の夕日に照らされていて、……綺麗だと思った。


 答えはいらない、……俺はただ、あの男に勝って、自分の中の胸のつっかえを、気持ちを、ぶつけて、……それで……。


 その後のことは、……特にまだ、考えていない。


 無言で彼女を見つめていたからか、鈴原は少し首を傾げた。


「小鳥遊くん……?」


 俺は、自分でも、声が震えるのがわかった。


「俺、……鈴原のこと好きなんだ。」


 サァッ、と夏のぬるい風が、吹き抜けた。


 鈴原の驚いた顔が、俺の緊張をさらに高める。


 ぶわ、と彼女の髪は風に煽られ、口元を押さえた彼女の目を見つめていると、そこから涙が溢れるのが見えた。


 俺の心臓は更に暴れ出し、


「あの……。」

「いや、俺。」


 彼女が発した声を遮り、強がりから引きつった笑を見せた。


「返事は、いらないから。……鈴原が、絵鳩のことが好きなの、……知ってるし。」


 改めて言葉にすると、しんどいものがあった。


 鈴原は、ぽかんと俺を見つめている。