ことり公園。

***


「テスト結果貼り出されたってさ!見にいこうよー。」

「えー、行ってもしょうがないじゃん。30番以内とか不可能だし!」


 数日後、朝のホームルームが終わってから、クラスメイトのそんな会話を耳にして、俺はひっそりと席を立った。


 柄にもなく緊張してしまって、高鳴る胸を落ち着かせるように、ゆっくりとした呼吸を繰り返す。


 多少のミスはあったものの、結果はいつも通りだった。


 ここまで来てしまうと、もうほとんど特別勝つ手段なんてないのだ。


 順位が貼り出される講堂前まで向かっていると、後ろからバタバタとした足音が迫ってきた。


「つばさ!つーばーさ!俺も行くってー!」


 突然のしかかってきた重みに身体が大きく沈むが、なんとか持ち堪え、首だけ振り返ってその人物を睨みつける。


 ……たかひろは、俺の気持ちとは裏腹に、のんきに笑っていた。


 あの日からこいつは、やめろと言ったにも関わらず、やけに俺の名前を呼びたがる。


「まあ睨むなって。……もし負けだったらさー、どうすんの?」

「……次も戦う?」

「……ふーん。意外と熱いのな。」


 講堂前には、大きな掲示板が置かれていて、その前には沢山の人だかりが出来ていた。


 離れた所からじゃ見えない、とその中に強引に割り込むと、あ、小鳥遊くんだ、と言う声が聞こえた。


 その言葉の裏に隠された意味はーー。


 結果を目に入れた途端、思わず呼吸を止めてしまった。