ことり公園。

 レストランを出て、駅までの道のりを歩いていると、ふと隣を歩いていたたかひろが立ち止まった。


 つい一歩先に進んでしまった俺も遅れて足を止めて、後ろを振り返る。


「俺さあ、小鳥遊のこと応援するよ。」


 突然の応援メッセージに、俺はきょとんとした顔でたかひろを見つめる。


「絵鳩には悪いけどさ、俺、あいつがどんなやつかなんか知らないし、小鳥遊はさ、俺が初めて負けを認めた男だしな!」


 嬉しいか嬉しくないか、と問われると、後者を選びたくなるような言葉に、俺は微妙な顔をしつつも、ありがとう、と伝えると、たかひろは笑って続けた。


「鈴原のこと、……確かに本気だったけど、改めて俺、お前に勝てないってわかったし、……で、だからさ。」


 まだ続きがあるような言葉に、俺は首を傾げてみせる。


 たかひろは少し恥ずかしそうに頬を掻くと、おずおずと言った。


「つばさって、……呼ばせてくれよ、な?」

「……勝手にすれば。」


 予想外と言えば、予想外の言葉に呆れ、ため息を零しつつ、本音では、正直助かる部分もあった。


 心の何処かでは、やはりたかひろのことも引っかかっていたから。


「てな訳でもう気兼ねすんなよな、つばさ!」


 そう、強く背中を叩かれた痛みを、俺は強く噛み締めた。


「やっぱり違和感あるし、……やめてくれる?」

「えっ。」