ことり公園。

 教室に戻ってゆっくり味わいたいところだったが、時間がなかったために鈴原にもらった弁当を急いで掻き込むと、鈴原はくすくすと笑いながらそんな様子を見ていた。


「……ごちそうさま。」


 なんだか少し照れくさくて目を伏せると、目の前から手が伸びてきた。


「……付いてるよ。」


 鈴原はそのまま細い指先で俺の頬に付いたご飯粒を取ると、少し迷ったような様子を見せながら、結局それを口に含んだ。


 すると今度は、彼女が照れくさそうに顔を背ける。


 ……照れるんなら、安易に取らなきゃいいのに。


 こっちまで恥ずかしくなる。


 そこで、真横から鋭い視線を感じ、俺の背筋に寒気が走った。


 恐る恐るそちらに視線を移すと、どす黒いオーラを放ちながら、たかひろがこっちを睨みつけていた。


「あーあ!小鳥遊俺には触らせてくれねーのにな〜!」


 ……そっち?


 俺が心の中で突っ込むと、鶴田も同じように思っていたのか、


「え、そっち?」


 同じように突っ込みを入れていた。


 ちょうどその頃予鈴が鳴って、空っぽになったお弁当の包みを戻していると、鈴原がおずおずと言った。


「あの、……明日も作ってきて、大丈夫、……でしょうか。」


 不自然な口調に笑いを零すと、鈴原自身もおかしかったのか、はにかみ笑いを浮かべていた。


「うん、お願いします。」