ことり公園。

 そうして、勢い良く屋上の扉を開いたたかひろだったが、すぐに俺の方へ振り返った。


 ハッとしたような表情に、軽く首を傾げてみせると、へら、と笑い返される。


「なぁ、……絵鳩こうたって、何組?」

「……さぁ?知らない。」

「……」

「……」



 その後適当に聞き回って、絵鳩こうたのクラスを特定し、たかひろがまずは予想してみようと言うので、扉にぴったりと貼り付き、教室内を見渡す。


「なぁ、どいつかな?」


 キョロキョロと物色しているたかひろを横目に、俺はうーん、と唸る。


「あっ、あいつとかは?イケメンだし。」


 そうたかひろが指差したのは、他の男子生徒とはしゃぐ、この学校にしては少しチャラい印象のやつだった。


 俺は、鶴田が言っていた言葉を、頭に浮かべる。


「鶴田は、暗い感じだったって、言ってなかったっけ。」

「あっ、そうか。」


 そうしてたかひろは、再び教室を見渡し始める。


「でも、鈴原が、好きになるやつだろ?なんか、想像つかなくなってきた。」


 俺が軽くため息をついたところで、もう飽きたのか、ここの教室に入ろうとした生徒に、たかひろが声をかけた。


「なあ、絵鳩っている?」


 その言葉に、声をかけられた男子生徒は少し驚いている様子だった。