ことり公園。

「落ち着け。」

「落ち着いてなんていられねーよ!」


 情けない声を発しながら、たかひろはそのまま俺の肩を前後に激しく揺さぶる。


 舌を噛みそうになった俺は、たかひろの手を力ずくで引っぺがした。


 するとたかひろは、脱力したようにそのまま椅子にすとんと腰を落とした。


 俺は深いため息を吐き、死にそうな顔をしているたかひろに言った。


「……俺、フラれるから。」


 自分で言って少し傷ついて、顔をうつむける。


 しばらく待っても反応がなかったため、顔を上げると、たかひろは放心状態で、俺の言葉なんて聞いていなかった。


 そしてなにかぼそぼそと呟いている。


「これだからイケメンは、……嫌いなんだよ。……なんなんだよホント、……世の中不公平だ……。」

「……」


 ……今度は俺が、たかひろの肩を揺さぶった。


「おい、たかひろ。ちゃんと聞けって。」

「やだよ、これ以上俺の心えぐるなよ。のろけ話なんか聞きたくないって。もう俺窓から飛び降りちゃいそうな勢いだよ。」

「……それは困る。」


 ……こいつ、前から知ってるけど、相当面倒くさいやつだな。