ことり公園。

「……あれ、小鳥遊、それどうしたの?」


 昼休み、俺が鈴原からもらったお弁当の包みを開いていると、詳しく教えたわけではないが、俺の家の事情をしっているたかひろが、俺の手元を見つめながら聞いてきた。


 鈴原は先ほど鶴田と教室を出て行ったので、今はここに居ない。


 たかひろのことだから、絶対にくるだろう、と予知していたが、いざこられると、少し躊躇ってしまう。


 たかひろの気持ちをしっているため、何か誤魔化す方法をずっと考えていたが、それは見つからなかった。


 まあ、……たかひろには、いつか言わなければならないとわかっていたし、これも丁度いい機会だと思おう。


 腹を括った俺は、正直に答えた。


「鈴原に貰った。」

「はあっ!?」


 大き過ぎるたかひろの声に、俺は両手で耳を覆った。


 たかひろはポカンと口を開きながら、これ以上にないくらい見開いた目で、俺を見つめている。


 鈴原と手を繋いだ時だって、微かに感じていた罪悪感。


 俺は今やっと、取っ払うことが出来た。


 あとは、……目の前の冷静さを失ったこいつに、どう話そうか。


 考えているうちに、たかひろはワナワナと震えながら、俺に飛びかかってきた。


「お前、俺の知らない間に!それはないだろ!」


 たかひろは半分泣きそうになりながらも、俺の肩を爪が食い込むくらいに掴んだ。