てんしのうた

愛生side




「じゃあ、ありがとう。
心配かけちゃってごめんね。
じゃあまた明日!
おやすみ!」





「おう。
またな。」




ガチャン。



ドアを閉めると、そこにはお母さんが待っていた。



「愛生!?どこにいたの!?
大丈夫なの!?」



「うん。お母さん、心配かけちゃってごめんなさい。
もう大丈夫。」




「もうってことはなにかあったの!?」



「ああ。うん。
ちょっと発作がおきちゃって。
でもなおったから心配しないで。」




「でも一体どこへ?」



「うん。
ちょと海に。」




「それって季浜の・・・?」



「うん。」



「あそこにはあまり行かないでほしいな・・・。」




「え・・・?」



「ほら、遠いでしょ?
もしまた発作が起きた時に助けにいってあげられないから!」




「ああ!そういうことね!大丈夫。
次行くときはちゃんと薬持っていくから!」



「・・・うん。」












そこが櫻井家にとってどれだけ重要な場所か、
あたしが知ったのはだいぶあとのことである。