私、真中佐由(まなか さゆ)には、大好きな彼氏がいますー…
「ー…ゆ、さゆ、佐由!」
「んー…ママ、あと五分~」
そう言ったものの、腹部にひやっとした感触を感じ、私は寝返りを打って、重たいまぶたを薄く開いた。
そこにいたのは。
私の顔を覗き込むようにして。私のパジャマの隙間から手を入れて。
微笑んでいるのは、ママでもなんでもなく。
「早く起きないと食べちゃうゾ☆」
正真正銘姿形紛れもなく、私の彼氏、蕪木湊(かぶらぎ みなと)だった。
「!?ぎゃーーーーーっっ!?!?!?」
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