窓のガラスが急に割れた。
驚いてそれを見た2人。
レイは安堵の表情を浮かべた。
「アレン……!!」
アレンがいる。
アレンが、助けに来てくれた。
その顔は青ざめていた。
ダリガンを恐ろしい形相で睨みつける。
「お前か…ふざけたことしやがって…!!」
アレンはダリガンに向かってズンズン歩いて行った。
怒りに燃えているようだ。
―――お前のせいで、俺はこんな目にあったんだ!!
本当なら、宿で寝て休んでるんだぞ!!
頭の中はそんなことでいっぱい。
「アレン…」
レイは怒り狂った彼を見て感激していた。
自分の為に、あんなに怒って青ざめて。
―――――本当は、違ったのだけれど。
それにレイは気がつかない。


