「俺、そんなの思いつかなかった」
「あたし、動揺しちゃって…。バカみたい…。」
2人の馬鹿さにアレンは溜息をついた。
「ほら、行ってこいって」
「え?アレンは?」
イルが驚いてアレンを見る。
「…何?一緒に来いって?」
アレンは顔をしかめた。
二日酔いで、頭痛いのに…。
2人で十分だろ…。
くらくらする頭の中で、そう自分では思っていた。
思っていた、が……。
「…酷い。アレンて、そう言う人だったのね」
イルがムッと怒って腕組みして言った。
「俺も、見損なった。普通、仲間が攫われたら取り返しに行くだろ!!」
ギルクまでもが眉を吊り上げている。
「は?え、ちょっと、待て…。」
いつもは冷静なアレンだがこれには慌てた。
俺は、二日酔いなんだってば!!


