「これはオレ様がとったからオレ様のなんだ!!」
「何よ!!ちゃんと名前書いてるでしょッ!!」
(魚がしゃべってるのはどうでもいいのか…?)
ギルクがそう思いながらお菓子の袋を見ると、一個一個に
『イル☆の(>∀<♪)』
と書いてある…。
「イル…お前なぁ…。」
「バカじゃねえの!?ガキかお前!!幼児体型だもんな、ガキなんだな、やっぱり!!」
プチッ。
何かの切れる音が……。
「だ~れ~が~幼児体型ですッてえぇぇぇぇ!?」
魚とイルのケンカが始まった。
殴り合いが続く。
「魚のクセに調子乗ってんじゃないわよおッ!」
「魚なめんなぁ!!魚は強いんだぞ!!」
「水がないと生きてけないくせに!!……あれ?」
急にイルの手が止まった。
まじまじと目の前の自分の対戦相手を観察する。
「…なんで魚が陸地歩いてしゃべって殴りあいしてんの?」
「いやいや…今さらかよ」
ギルクはすばやく右手でツッコんだ。
「あ!!」
イルがまたもや声をあげた。
その指差す先を見て、
「うおおおおぉぉ!?」
ギルクも素っ頓狂な声を上げた。


