三人が完璧に防御したのを横目で見ながら、アレンは剣に魔力をほぼ全て注ぎ終わった。


黄金の輝きが目も開けていられないほどになり、その中の白い光は力強く宝石を彩る。





〈我に敵うものなどおらぬ!〉




その言葉と同時に駆け出した魔王とアレンは、真っ正面から暗黒の剣と黄金と純白の剣をぶつけた。



二人を中心に部屋の床がベコッと凹み、衝突によって強い風が生まれる。




結界の中の三人は呼吸をするのも忘れてその光景を見ていた。





真っ二つに折れた剣の剣先が、くるくると宙を舞う。




三人の前の床にトスッと軽い音をたてて突き刺さったそれは、紛れもなく










────魔王の黒い剣だった。