ぐったりと死んだように項垂れる四人を空中に従え、コニスとシリティーは街へと足を踏み入れた。

たまに民家の黒い扉から、何かが顔だけ出したりする。


ヒソヒソ声がひっきりなしに続いた。




「コニス様、シリティー様。」



一人の男が二人の前に進み出た。

後ろには何人もの配下。


「…何ですか。急いでいるのです。用件なら早くすませて下さい」

シリティーは冷たく言い放った。


「その四人はもしや…」


「お前は知らなくていい」

コニスもビシッと厳しく言う。



「……」


配下は黙って道を譲った。

コニスとシリティーは何事もなかったかのようにスタスタと歩みを進める。



すると、不意に後ろから攻撃がとんできた。



二人はバッと振り返る。




「あんたら人間なんかには俺らは従わない。手柄をよこせ!」


男がそう怒鳴ると、周りの配下も一気に二人に向かってきた。




「…鬱陶しい」