ギルクから見えない位置まで来たアレンは、木陰に急に座り込んだ。 そして、弱々しく呟く。 「…ごめん、ギルク…。」 でも、これは俺の問題だから。 三人を巻き込むわけにはいかない。 別れが辛くても、自分の我儘で三人を危ない目にはあわせられない。 「…あいつさえいなかったら…」 アレンの怒りは、『あいつ』に向く。 その目は狂ったように復讐心に燃えていた。 「……見てろよ…」 冷たい瞳で目の前の山を見上げたアレンは、その中に歩みを進めた。