「ん?負けを認めた感じ?」
ビーンは剣を肩に担いでへらっと言う。
「その余裕、ここまでだから。気をつけてね。」
レイはにこっと笑うと両腕を上に上げた。
「あれ?前じゃないの?」
ビーンが首を傾げて怪訝そうに言った。
「上じゃなきゃ駄目なの。」
そう言ったレイは、呪文を唱えはじめた。
「《光を司りし妖精よ》」
ビーンが攻撃してこないのを確認し、レイは瞼を下ろした。
「《力を解放し闇を滅ぼさん》」
今までとは違う呪文を唱える。
「《光の精よ、降臨せよ!》」
レイの上に上げた両手に光が生まれた。
凄いパワーだ。
ビーンが呆気にとられて見ていると、それはその場に目を開けていられない程の眩い光を広げた。
「!?」
慌てて目を覆う。
何かが空から降りてきた。


