◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
ドンドン!
「…………。」
ドンドンドン!!
「………………。」
ドンドンドンドンドンドンドンドン!!!!!
「…ッ、うるさい!!」
アレンはガバッと布団から飛び出た。
ドアの音が止まり、声がする。
「アレーン、もう10時だぞーう。商店街行って出発するんじゃねぇのかよー!」
ギルクだ。
「んー…、わかってるって。ちょっと待って…。」
眠そうに頭をくしゃくしゃと掻いたあと、アレンは着替えた。
扉を開けて廊下に出ると、ギルクとイルが並んで立っていた。
「リーダーったら、おっそーい!!」
いつのまにかアレンをリーダーに仕立て上げたイルが膨れて言う。
「俺らがどんだけ待ったと思ってんだぁー!!」
ギルクもイルを真似て、膨れて言った。
幼く見える可愛らしいイルがやると微笑ましいのだが、ギルクがそれをやると少し気持ち悪い。
「…ごめん」
アレンは欠伸しながら呟く。
「よし、じゃあ行きましょうー!!」
イルが握った右手を上に突き出して軽快にスキップをして行く。
「え、俺朝ごはんまだなんだけど…」
アレンの言葉は受け入れられず無視されたのだった…………。
(…リーダー、俺じゃねぇのかよ…。)