レヴィオルストーリー


「…え?!」

ギルクの言った言葉に驚くアレン。


「じょ、冗談だったんだけど」


アレンの呟きを聞いたギルクはとたんに悲しそうな表情になった。


「え?冗談なのか…」

コロコロと表情を変えるギルクが面白くて、少しからかってやろうと思ったアレンだったが、ギルクがあまりにも悲しそうな顔をするので可哀想になってやめた。



「…いや、でも一緒に来てくれたら嬉しい。」



そう言った。

また明るくなるギルクの表情。

「ほんとか?!やっほぉ~~~~ぅ!!」

「それってあたしもいいの?」

イルが聞く。

「うん」

イルも顔を輝かせたが、周りの視線を感じて騒ぎまくるギルクに一喝入れた。




二人を見ながらアレンは内心嬉しかった。

二人の邪魔になるだろうと思って誘えなかったのに、あっちから言ってくれた。

「あ、そだ。」

ギルクが思い出したようにアレンに顔を向けた。


「実は俺ら、冒険中じゃなくておつかい中なんだ。だから、一回故郷のトウキシティに戻らなくちゃいけないんだけど…」


「ん?あぁ、いいよ。ちょうど行くとこ決めてなかったし。」



そう言って微笑んだアレン。

周りで見ていた女の子達の目が、一瞬にしてハートになったのだった。