光が眩しくて、目を開けていられない。
イルとレイとロンの三人はあまりの眩しさに目を瞑った。
光が無くなったのに気付いて、ゆっくり目を開くと…………。
ギルクがイルに膝枕されて寝ていた。
もちろん、アレンもレイに……。
「ひゃあっ」
レイは真っ赤になってバッと身を引き、そのせいでアレンは頭を床に打ち付けてしまった。
「…………あ…」
今度は真っ青になるレイ。
「……………った…………」
その痛みにアレンが起きた。
「ん…あれ…フィグレは…」
たんこぶを押さえながら胡座をかいたアレンはキョロキョロと視線を動かす。
「逃げたよ」
ロンはそう言いながらレイとアレンをジッと見ていた。
「俺、何で寝てたの?」
アレンがレイに聞いた。
碧の瞳に吸い込まれそうだ。
レイはまた赤くなった。
「レイ?」
「え、あ、アレン、覚えてないの?」
ボソボソとしゃべるレイに首をかしげながら、
「何を?」
と聞くアレン。
その不思議そうな顔が、さっきの子供アレンと重なった。
「……………。」
「レイ?」
「え、あ、ごめんね…。」
「え?何が。」
「あ、あの、さっき、私酷いこと言ったから…。アレンは心配して言ってくれてたのに…」
思い出して恥ずかしくなってきた。
(私…。あのとき、すごく自己中だった。もう、馬鹿みたい…。アレンに嫌われちゃう…。)
いきなり涙目になったレイを見たアレンは驚いた。
「え?泣いてる?俺、泣かした?」
若干焦るアレン。
普段あまりそう言うところを見ないから、レイは少し笑ってしまった。
「…何だよ、次は笑うのかよ。わかんねぇ奴だな…。何がおかしいんだよ」
「ううん…、ごめんね、アレン。ありがとう…。」
「…うん」