「!?」
バッと声のした方に三人同時で振り向く。
そこには、ふんわりした長めの金髪で、レイと同じマリンブルーの瞳を持つ青年がいた。
レイをお姫様抱っこしてにこにこ微笑んでいる。
「爽やか系イケメン!!」
イルが目を見開き、思わず叫んだ。
「……お兄ちゃん…」
レイも目を見開き、ぽつりと呟く。
レイの言葉に三人は「え?」と固まった。
「レイ…久しぶりだな。心配かけて、悪かった…」
レイの兄は優しく微笑んで、それからレイをそっと下ろした。
「やっぱり、ここにいたのね…」
「うん。調べてることがあったんだ。」
レイの兄はそう言うと視線をアレン達に向けた。
「レイが世話になったね。俺はレイの兄のロン=アナチェル。考古学者だよ。」
爽やかオーラを辺りに撒き散らし、ロンはまたニコッと微笑んだ。
「すっげぇ…大人だ、大人…」
ギルクがロンをジッと見つめる。
そこに、しばらく無視されて怒った動く像が襲いかかった。
「うぉっ…てめぇ、邪魔だぁっ…」
「気をつけて!!そいつはフィグレって言って、身の危険を感じると…」
ロンが言い終わらない内に。
ギルクに攻撃されたフィグレが光りだした。
「この光を浴びるな!」
ロンが叫んでレイを庇う。
「イル!!」
ギルクもイルの前に飛び出てを庇おうとした。
そして、辺りは光でいっぱいになった。


