魔法のキス

「ごめん、ここ動物園じゃないの。
だからあんまりじろじろ大勢で
みにこないで。」



すると女子の集団は一気に冷めた目になり、
私を睨んだ。



「はぁ?別に悪いことしてないし。
ちょっとみにきただけじゃん。」



「そーよそーよ。別にあんたは
見てないよ。私たちは転校生
みにきただけだし。」



「だから、転向してきたばかりで
緊張してるんだから、大勢からみられたら
いやでしょ?」



「俺、別に緊張してねぇし。」



突然後から声がして振り返ってみると、
彼が私をみて立っていた。



「そーゆーの、うざい」



そういって、キャーキャーいってる
女子の間をすり抜けていき、
どこかへいってしまった。



え、ていうか今、私うざいって
言われた?