魔法のキス





「中川!おい中川!!」


「ほぇ?!」


「俺の授業で寝るなんて
いい度胸じゃねぇか、ああん?」


目が覚めたら国語の後藤先生が
めちゃくちゃ怖い顔をしていた。


「す、すみません」


「顔を洗ってこい!」


「はい……」


廊下に出ようと歩いたとき、
さやと目があった。


「ばーか」と口パクで言われた。


遅刻もして授業でも居眠りして怒られて、
私はほんとにばかだ。