銀色の 雨に降られて
俯く君の
冷たい肩を 抱き寄せる


傘をさしても ずぶぬれの
凍えた心に 降る雨が
僅かでも 和らぐように


散り落ちる 儚い花を
包み込む
僕は優しい 風になりたい


流される 哀しき花を
掬いあげ 水魚に変える
手でありたい


哀れ雨は その身に降り注ぎ

哀れ愛は 心優しく抱き寄せて

哀れ思いは 心癒し心に宿り


白き靄かかる明日を 照らし


流れる涙の雫
泣かないでと呼ぶ声に
水色の空を仰ぐ



落ちる涙の数よりも
心に溢れる 数多の優しさに

私の胸に貴方に貰った貴方の花の種が
静かに静かに 花開く