雨はキライ

あの日を思い出すから

あの人と最後に交わした言葉

涙が溢れるから


喫茶店の窓を叩く雨
悲しく胸に響くから


雨はキライ

あの人が最後に傘を差し出した

手の温もりを思い出すから

「またね」って笑って言ったのに

それっきり
会ってはくれなくなった

哀しい日を思い出すから


雨が降るたび眠れない夜を過ごして

やっと忘れかけた

あの人の仕草を思い出すから


雨はキライ


移り気な
あの人を思い出すから


雨はキライ