「前、いい?」 声がして凪から視線を外すと。 「おー佐山」 進平と同等ぐらいに顔の整った少年が無表情で立っていた。 あ、無表情に見えるけど少し違うか… ん? 佐山…? 「えぇ!?」 「煩いぞ杏香」 「だって!」 ついさっきまで話題に上がってた人が目の前に居るんだよ!? 誰でも驚くよ! 「騒ぐな…耳が痛い」 「ごめんね~だから嫌いにならないで~!」