そうやって3人で歩いていると、
上から声が降ってきた。


おはよ、さやか。
今日も相変わらずチビだな。


こいつは同じクラスの及川時雨。
ほんと、背が高い。
なんでこんなに高いのってくらい。
そのうえルックスはムカつく程に
超完ペキ。
入学式早々、一目惚れした女子が
沢山いて告白される毎日だった…とか。


うるさいなっ、
これから伸びるんですよ。


ははっ、
無理無理。おチビさん。


そう言って頭をくしゃっとされる。
この顔でこんなことされたら
誰だって胸が熱くなる、はず。


何考えてるんだ、私。
と、その思いを振り払い歩いていると
2階の教室に着いた。

我がクラス、3組。
高校だから出席番号順の席に座る。

そして私は時雨の次だから
時雨の後ろの席なんだ。

仲良し2人とは遠いけど
まぁこの席もなかなか楽しいから
案外気に入ってたりする。