「は、遙くんって、あの遙…?」
動揺している私に構わず、タッパに詰めてあるからお願いねーとのんびりした声で言うお母さん。
待って待って。
ママ、ちょっとまって。
「絶対いや!」
「なんでよもう、幼馴染みでしょ?昔はあーんなに仲良かったのに。いいじゃない」
「やだやだ!私もうこんな格好だし!お母さん持ってってよ!」
「一緒にお風呂だって入った仲で何を今更言ってんのよ」
「いつの話よ!」
遙くんこと、高瀬遙(たかせ はるか)は私の幼馴染みでお隣さん。
もちろん小さい時は一緒にお風呂だって入ったことあるし、お泊まりだってしょっちゅうしてた。
男の子だけど名前が女の子みたいだから、いつもハルちゃんハルちゃんって呼んでたなー、今となっては懐かしい思い出。
