ここでキスして。




遥が私に対してそっけなくなったのはいつからだっただろう。



小学生の頃は、まだ一緒に登校したり放課後遊んだりしてた気がする。




中学生になると遊ぶことはなくなったけど、廊下ですれ違ったら話すし、教科書の貸し借りだってしょっちゅうしてた。



でもそれは、徐々に減っていった。



遙の方から距離を置きはじめたから。
だんだんそっけなくなっていって、話しかけても相手にしてくれなくなった。







「遙…」





遙は、私のことが嫌いなの?








言いかけた瞬間。


ビュッと私たちの間に強い風が吹いた。






「わっ!」




咄嗟にスカートをおさえる。

風が吹いたのは一瞬で、すぐにおさまった。

ギュッと閉じていた目を開ける。






「おい、スカート押さえなくても誰も見ねーよ」






バカにしたように笑う遙。




「なっ…!私これでも女の子だから!一応!」





一応って自分で言うところが何かむなしいけど!