え、これ私?私なの?
宇宙人みたいに耳が変な形してるし、目がギラギラしてて怖いんだけど…。手足が異様に長いし。
「かわいく書けてるっしょ。俺の自信作」
自信満々にそう言う榛名くん。
距離が近くて、ふわっと香水のような良い匂いがした。
眠り王子は匂いまでも素敵なのか…完璧すぎる。
ていうか。
なんか近い。
近いよ、榛名くん。
遙以外の男の子とこんな至近距離なのが初めてで、心臓がバクバクいってる。
振り向いたら絶対顔近いよ…
なぜか声を出すことも緊張してしまって、コクコクと頷いて返事するしか出来なかった。
宇宙人みたいな絵だけと、榛名くんが可愛いって言うなら可愛いでいいや。
肩越しに、榛名くんが嬉しそうに笑ったのが分かった。
…みんなが眠り王子眠り王子って騒ぐのが、なんだか分かる気がする。
カッコいいのに、人懐っこくて笑顔がかわいい。
見た目は王子様みたいなのに、話すと犬っぽいというか。
このプリント、永久保存版だ…。
