そこに映し出された中年の男の人の顔は見覚えがあった
「ねえ」
近くにいた恭介に呼び掛ける
「あれ、恭介のお父さんじゃない?」
「...ああ。そうだな」
そのモニターをぼーっと見つめる恭介
全然驚いている様子はない
「このバーチャル空間と何か関わりがあるの?」
恭介のお父さんは科学者で昔私たちにいろんな話を聞かしてくれた
優しくて紳士的で物知りで取っても頭のいいお父さん
でも、恭介のお母さんが亡くなってから私とは一回も会っていない
久しぶりに見た恭介のお父さんの顔はひどく痩せこけて目はぎらぎらをしていた
こんな人じゃなかった、少なくとも私の記憶の中では



