「あーあ。でも湊がいれば女の子たちも喜んでくれるし、合コン盛り上がるのになー」


ぶーぶーと口を尖らせて、再びスマホをいじり始める祐馬。


そんな祐馬にくすりと笑って、また弁当を食べ出したその時、不意に隣の席で弁当を食べていた3人組の話が耳に入ってきた。


「なぁなぁ! 佐倉、相変わらず綺麗だよな!」


「それなー。大和撫子っていうの?
控えめで大人っぽいけど、凛としてて超美人」


「高嶺の花って感じだよな」


3人組は佐倉さんの方を見て話してる。


へー、佐倉さんってモテるのか。

と、そんなことを考えながらも、軽く聞き流していた時。


「でもさ、佐倉と一緒にいる来栖もいいよな」


「あー確かに。いっつも笑ってるし、顔も可愛い」


「佐倉は高嶺の花だから、付き合うとしたら来栖かもな」


「よし、メッセージ送れた☆ って湊、なんでそんな怖い顔してんの!?」


祐馬が顔をあげてこちらを見るなり、驚いたような声を上げる。