しばらくして、湊が寝返りをうって、仰向けになった。
もしかして、もう寝ちゃったの? 早っ!
思いがけない湊の寝付きの良さに、首を曲げ隣を見ると、すぐそこには湊の横顔。
近くて緊張する、けど、寝顔まで本当に綺麗なんだな……。
睫毛長いし、鼻筋通ってるし、肌もすべすべだし……。
全部、作り物みたいに綺麗だ。
「ねぇ? 湊」
私は寝ている湊を起こさないように、囁き声で湊に話しかけた。
「……いつも、ありがと。
私ね、今でも湊が旦那さんなんて信じられないんだ……。
人気者な湊は、私とは住む世界が違うし……」


