と、その時。
「……ごめんね」
ぽつりと、俯いたまま玲奈が弱々しい声を発した。
「え……?」
なんで玲奈が謝るの?
謝るのは私の方なのに……。
「私……私、亜瑚の力になりたかった…!
亜瑚がお家のことで悩んでいた時、気づいてあげられなくてごめんね……」
玲奈の声は、震えていて涙で濡れていた。
「玲奈……」
それは、思ってもみなかった言葉だった。
玲奈、優しすぎるよ……。
私はできるだけ優しく、でも離さないようにぎゅっと玲奈を抱きしめた。
「亜瑚……」
「玲奈は隣にいてくれるだけで、もう十分すぎるくらい、私の力になってくれてるよ……」
自分のために涙を流してくれる。そんな存在がいるって、本当に幸せなことだ。
「亜瑚……ありがとう……」


