「湊……?」
「違う。こいつは、佐倉さんを巻き込みたくなかっただけ。
迷惑かけたくなくて、こいつはこいつなりの方法で、大切な友達を守ろうとしただけなんだよ」
「……っ」
思いがけない言葉に、胸が詰まる。
湊は見たことがないほど真剣な表情で、玲奈に訴えかけていて。
「たしかに友達がいきなり婚約したら困惑するかもしれないけど、ちゃんと亜瑚のことは守っていく。旦那として。
だから婚約のことも含めて、こいつのことを許してやってほしい」
ドキンッと心臓が揺さぶられる。
湊の一言一言が胸に刺さって、胸が熱い。
どうしよう……。こんな時なのに、湊の言葉が嬉しい……。
『守る』という今までもらってきたどんな言葉よりも頼もしいそれが、私の中でこだまして耳を熱くする。


