【完】クールな同級生と、秘密の婚約!?







「──というわけで、湊と結婚して、一緒に暮らしてるの……」


湊と一緒に玲奈の前に並んで座り、ここまでの経緯をかくかくしかじか説明する私。


あんな状況になってしまっては、もう隠すことも嘘をつくこともできないと判断したためだ。


「……」


でも玲奈は俯いて、なにも言わない。


「ごめん…黙ってて……」


「……」


なおも続く痛い沈黙に、胸が潰れそうになる。


でも、玲奈の心中を思えば当然だ。

こんな大事なことを、親友に隠されていたのだから。


どんどん膨らんでいく自責の念に、膝の上でぎゅっと拳を握りしめた時。


「――違う」


不意に、それまで黙っていた湊の一言が、私たちの間に流れる沈黙を破った。