「じゃじゃん! ここが新居だよー!」
マンションの自室の前に着くと、私はドアの前で手をヒラヒラさせた。
「それにしても大きくて綺麗なマンションね」
「うふふ。じゃあ開けまーす!」
そう言ってガチャと軽やかにドアを開けた私の目に飛び込んできたのは、リビングのソファーで寝てる湊──。
………ん?
バタンッ。
勢いよく開けたドアを、私は笑顔のまますごい勢いで閉め直した。
「どうしたの?」
「あっ、あははー! ちょっと下着出しっ放しだった!
片付けてくるからちょっと待っててねー♪」
貼り付けた笑顔を玲奈に向けると、私は一目散に部屋に駆け込んだ。


